派遣社員で働いていて家族の介護をする為、休暇が必要になったときに使える制度が2つあります。
それは介護休業と介護休暇です。
一文字しか違わないこの2つの制度はどのような違いがあるのでしょうか?
また、正社員と違って雇用期間に定めがある派遣社員は、制度を利用するにあたって様々な条件があります。
そこで今回は派遣社員が介護休業、もしくは介護休暇を取得する方法を説明していきます。
目次
派遣社員の介護休業の取得方法とは?
介護休業とは?
介護休業は、負傷や疫病、身体もしくは精神上の障害が原因で2週間以上の期間にわたり、常時介護を必要な対象家族を介護するための休業です。
家族はどこまでが対象?
対象家族の範囲は、婚姻の届け出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む配偶者、父母および子供、祖父母や兄弟姉妹及び孫、配偶者の父母にあたります。
どれくらいの期間休めるの?
介護休業は介護が必要となる対象家族1人につき1回取得する事ができます。
その期間は、通算して93日の期間を限度とし、3回を上限として分割して取得できます。
派遣社員の介護休業の取得条件
介護休業を派遣社員が取得するには以下の条件を満たす必要があります。
・同一の派遣会社で雇用期間が1年以上あること
・介護休業期間が終了した後も、引き続き継続した雇用があること
これは、雇用期間中に派遣先が1年未満で変わったとしても、派遣会社での雇用契約が1年以上であれば取得できます。
また、介護が必要となる内容が記載された医師による診断書も必要となります。
いつ誰にどうやって申請するの?
介護休業を取得する場合は、休業開始日の2週間前までに派遣会社の担当者に相談しましょう。
申請書は派遣会社の担当者が渡してくれるので、記入方法を確認し、不備や記入漏れのないよう書き終えたら、派遣会社に提出しましょう。
派遣社員の介護休暇の取得方法とは?
介護休暇とは?
介護休暇とは、要介護状態にある対象家族のために単発で休みを取れる制度となります。
家族はどこまでが対象?
これは介護休業と同じ対象範囲となり、対象家族の範囲は婚姻の届け出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む配偶者、父母および子供、祖父母や兄弟姉妹及び孫、配偶者の父母にあたります。
どれくらいの期間休めるの?
対象家族1人につき年間5日、複数人ですと年間10日の休みを取得する事ができます。
派遣社員の介護休暇の取得条件
介護休暇は対象家族が風邪や体調不良の場合も取得できます。
介護休業と違い、医師の診断を必要としません。
その上で派遣社員が介護休暇を取得する条件は以下になります。
・同一の派遣会社で雇用期間が1年以上あること
・1週間の労働日数が3日以上あること
・介護休暇後も継続した雇用があること
と、なります。
いつ誰にどうやって申請するの?
介護休暇は家族の突発的な病気やケガに対応する制度なので、当日から口頭による申請でも取得可能です。
介護休暇を取得する際は、派遣会社の担当者に相談しましょう。
まとめ
高齢化社会の日本では家族が要介護状態になってしまう事は、今や他人事ではありません。
自分が介護をする立場になったり、介護を必要とする状況になったもしもの時の為にこの2つの制度について覚えておきましょう。