多くの派遣会社や派遣先企業の担当者からの派遣社員の印象は、
すぐに辞める
というイメージがあります。
数少ない募集からようやく見つけた人材がすぐにやめてしまう、といった事は派遣会社の営業マンなら一度や二度の経験では無いはずです。
派遣先企業からしても、業務をようやく覚えた派遣社員がすぐに辞めるとなると、また別の派遣社員を一から教え直さなければならなくならず、時間も手間も経費も掛かってしまいます。
そこで今回は派遣社員の定着率を上げるために、派遣先企業の立場から何か出来ないのかを考えていきたいと思います。
目次
なぜ派遣社員はすぐ辞めるのか?
派遣社員が退職する3種類の理由とは
派遣社員が辞める理由の多くは、
- 派遣先企業(職場)での人間関係
- 仕事の業務内容、勤務時間、給料等が合っていない
- そもそも何をしても続かない
と、大きく分けて3種類の理由に分かれます。
「人間関係のこと」「仕事に関する事」「理由も無く辞める」といった形です。
「理由も無く辞める」タイプの派遣社員は無気力で仕事に対して意欲も責任感も無いので、特にこれといった対処法はありません。
派遣会社でいえば面接や登録会、派遣先企業でいえば職場見学や初出勤の前に等に、できるだけ見分けるようにすれば、被害は最小に抑えられます。
考えなくてはならないのは、「人間関係のこと」と「仕事に関する事」で退職する派遣社員の事です。
この2つの理由で退職する派遣社員の退職を減らす方法はあるのでしょうか?
派遣先企業ができる定着率アップ法
まずは派遣社員のいる部署の確認をしよう
派遣先企業でできる派遣社員の定着率のアップ法は、まずは派遣社員が働く部署の現状の確認をしましょう。確認事項としては、
- 部署内での自社社員と派遣社員の人間関係はどうか?
- 派遣社員同士の人間関係はどうか?
- 指揮命令者は的確な指示をし、えこひいきやセクハラやパワハラをしていないか?
- 派遣社員は仕事を順調に覚えていっているか?
- 部署内外でいじめや仲間はずれはないか?
- 遅刻や早退が目立つ派遣社員はいないか?
- 契約以外の業務を行っていないか?
- サービス残業がないか?
- 休みが続いている派遣社員はいないか?
- 掃除や雑用など無給で業務をさせていないか?
- 派遣社員が働くための労働環境は整っているか?
上記の項目で一つでも当てはまりましたら、派遣社員の退職率は上がります。
改善の余地は無いか、今一度考えましょう。
派遣社員が辞めない為にできること
派遣社員が契約期間満了まで辞めない為に派遣先企業が出来る事は、
- 職場内の人間関係
- 業務の内容及び労働環境の整備
- セクハラやパワハラ、いじめ等の完全撤廃
と大きく分けて、上記の3つとなります。
派遣社員がよく言う「思っていた仕事の内容と違った」という業務内容のすれ違いは、派遣会社との連携や伝達がうまく取れていない可能性があります。
今一度、取引する派遣会社の担当者と相談するか、取引先を変更しましょう。
職場内の人間関係やハラスメントが横行しているかどうかは、表面上は分かりにくいものです。職場環境や人間関係に関する社内ヒアリングを、定期的に行うのもいいかもしれませんね。
まとめ
派遣社員に対して冷たかったり、外部の人間として接していれば疎外感や孤独を感じ、退職してしまうのは当然です。
理由も無く辞める派遣社員が多い為、派遣先企業の目線だと「派遣社員はすぐに辞めるので、熱意をもって教えても無駄」という事で、壁を作ってしまいがちですが、派遣社員も色んな人がいます。
すぐ辞める人もいれば、一生懸命頑張る人もいますので、派遣社員だからと一括りにせず、派遣先企業として派遣社員が契約満了まで気持ちよく働ける職場づくりをしていきましょう。
【派遣先質問集】派遣社員にはどこまでの仕事を頼めるのか?